秋の夜長は・・・

■ 映画の話を続けます。「車」を扱った映画で心に響いた映画2題。


 #1■ グラン・トリノ(GRAN TORINO)2009年アメリカ:クリント・イーストウッド主演監督

監督としてのイーストウッドは若い頃のタフでハードボイルドなイメージとは違って、ヒューマニティ溢れた社会派の作品が中心です。彼の撮った映画はどれも良いですが、中でもアカデミー賞作品賞「許されざる者」・アカデミー賞4冠「ミリオンダラー・ベイビー」と「グラン・トリノ」は、色々な意味で私の心に響いた(突き刺さった)ベスト3です。

映画「グラン・トリノ」は頑固な老兵と、彼の愛車:70年代のフォード車GRAN TORINOのイメージを重ね合わせ、孤独な老人とマイノリティのモン族の少年との心の交流を描きつつ、現代社会が抱える問題と一人の男の「老い」と「去り際」をテーマにしています。俳優イーストウッドの集大成・最後の「役者」に相応しい作品です。・・・・・映画の後テーマの歌い出しはイーストウッド自身が務めていますが、またこれが(曲も詞も)とてもシブイのです!



#2■ 世界最速のインディアンThe World's Fastest Indian

2005年ニュージーランド・アメリカ合作:ロジャー・ドナルドソン監督。アンソニー・ポプキンス主演。

「車」とは言ってもこちらは2輪の話で、1000cc以下のオートバイの地上最速記録保持者バート・マンローの実話に基づいた映画です。ストーリーはニュージーランドの片田舎からスピードの聖地アメリカはソルトレイク・ボンネビルを目指し旅立ち、その途中で出会う人々の人情に支えられながら見事記録達成に至るまでのほのぼの感動物語です。こちらは「グラン・トリノ」と打って変って”はんなり”とした気分になり、2輪に興味のない方でも十分楽しませてくれます。


おまけにもう1つ、500Eが登場する映画としてはこれ! すでにご存知の方は多いとは思いますが

TAXi:1998年フランス

主人公のタクシー・ドライバーの駆るプジョー406と、ドイツ人銀行強盗団 ”メルセデス”(って!)の2台の500Eがカーチェイスを繰り広げます。お馬鹿な映画ですがその走り自体は結構迫力ものです。

           ・・・・・・・秋の夜長に是非もう一度!(六)